ズルいこと考えちゃダメですよ
ティーショットの打球。
残念ながら大きくスライスして、右の林の入口へと飛んでいってしまいました。
ボールは大きな木の根元に。しかも、根っこと根っこの間の溝に挟まってしまっていて、どうやっても打てる気がしません。
(ロングアイアンのクラブヘッドを縦にすれば根っこの間に入っていくかな・・・?)
一応アドレスを取ってみると、かかとがカート道にかかっています。
【問題】
木の根っこの間にボールが入ってしまって打てそうもない時、スタンスを取ってみたら足がカート道にかかっていました。
この場合に無罰で受けられる正しい救済措置は?
【答え】 無罰の救済は受けられない
カート道がプレーヤーの意図するスタンス区域の物理的な障害になっているので、通常なら無罰で救済が受けられるのですが、この場合のように、どうやったって打てない状況などの異常なコース状態以外の理由で、あるがままのプレーをするのが明らかに不合理な場合には救済がありません。
アンプレヤブルを宣言して、1打罰での救済措置からプレーを続けましょう。
アンプレヤブル・・・打つことが困難な場所にボールがある場合にプレーヤーがとることができる処置。アンプレヤブルの判断をするのはプレーヤー自身で、1打罰を払った上で次の3つの救済方法から1つを選択して打つ。
①ボールの位置からピンに近づかない2クラブレングス以内のエリアにボールをドロップして打つ。
②ボールとピンを結んだ後方線上にドロップして打つ。
③最後にプレーした場所に戻って打ち直す。
アンプレヤブル、もっと気軽に使いませんか?
さて、この場合のように、木の根っこと根っこの間の溝だったり、切り株の穴の中、ヤード木の中に飛び込んでしまったりでどうしても打てないケースは稀です。
木がスイングの邪魔になってしまう時のほとんどは
「木の根元ではあるけど」
「クラブを傷つけてしまうかもしれないけど」
「どんな球が出るかはわからないけど」、打とうと思えば打てるですね。
この時、どんなことを考えていますか?
これを書きながら思いました・・・僕は謝りたい。
昨日までの僕は本当にバカでした。明日からは変わります。
(木の根っこの上にあるけどクリーンに打てればナイスショットだ。)
(グリーンまで残り130ヤード程度、スイングの先には根っこが出てるけど、パンチショットでボールに当てて終わり。クラブが上手く入れば届くかも。)
(フォローでクラブが木の幹に当たるけど、クラブが折れる覚悟で振り切っていけば飛距離が出せる。)
(バックスイングが全然できない場所だけど、とにかくクラブに当てさえすれば次のショットでは良いところからフルスイング出来る。)
こんなことを考えて打った時、今までイメージ通りの結果が出せたことってほとんどありません。
(木の根っこの上にあるけどクリーンに打てればナイスショットだ。)
どトップでチョロチョロっと転がっていくか、根っこもクラブも傷付くダフリで打球は思わぬ方向に。
(グリーンまで残り130ヤード程度、スイングの先には根っこが出てるけど、パンチショットでボールに当てて終わり。クラブが上手く入れば届くかも。)
飛び出た根っこに当たったボールは高〜く上へ。落ちたのは数メートル先の未だにベアグラウンド。
(フォローでクラブが木の幹に当たるけど、クラブが折れる覚悟で振り抜いていけば飛距離が出せる。)
クラブが折れるほど振り抜ける度胸なんかあるわけがなく、緩んだスイングで想定外の方向に飛び出したボールを見ながら、その辺の打ちやすいところまで出すだけで良かったと後悔。
(バックスイングが全然できない場所だけど、とにかくクラブに当てさえすれば次のショットでは良いところからフルスイング出来る。)
バックスイングできないんだから良いところまでボールが転がっていくはずがなかった。
そしてこれらの結果が出た場合、大抵はもう一度悪いライから打つことになって、結局グリーンに乗るまでにプラス2打、3打。ダボ以上です。
どうしてまたやった?なぜ学ばない?そこに打ち込んでしまうことは仕方のないことだとして、木の根元からの対処は冷静になれば変えられたはず。
クラブが折れる覚悟でって・・・プロでもないのに何を狂っていたのでしょう。
実際折れたらどれほど後悔するのでしょう・・・。
さあみなさん、もっと気軽に「アンプレヤブル」を選びましょう。
1打をプラスするだけで、ドライバー2本分の距離を木や根っこから離すことができます。
一番目の選択肢とは言いません。二番目の選択肢として、「アンプレヤブル」を選んだ場合のイメージをしましょう。
1打をプラスするだけで、ボールとピンを結んだ後方線上にドロップすることができます。
さすがに前に打った場所まで戻るのは迷惑ですが、無理して林地帯から脱出するのに2打3打かけるくらいなら、1打罰で木が邪魔にならないところから気持ち良くスイングする方がよっぽどいい結果が出せそうだと思いませんか?
スタイリッシュなアンプレヤブルの宣言方法はコレです
アンプレヤブルの宣言ってラウンド中にそうそう聞くものではないですから、最初は使うことに抵抗感があるかもしれません。
あと・・・アレです。
「どんな球が出るかわからないので」
「クラブが傷ついちゃうので」
って理由でアンプレヤブルを宣言するのも、なんかダサい。結構ダサい。
そこで、考え方を変えましょう。
あなたのクラブが傷つく以上に、クラブが当たった木の根や幹の方がよっぽどひどく傷ついています。
そう考えたら、根っこの近くから無理に打つことなんて可哀想でできなくないですか?
「木を傷つけてしまうのでアンプレヤブルを宣言します」
これはとても優しい選択です。