生き様は、そんなことで見せられるものではない
あなたは気心が知れた仲間とゴルフをする時、ティーショットの時に言われたことや言ったことありませんか?
「え?置きにいくの?😏」
狭いホールや距離のないホール、ハザードが際立っているホールなど、ドライバーを使うかどうかで悩んだ末に、他のクラブを手にしてティーグランドに立った時によく耳にするひとことです。
そんなことを言われて、ついつい「じゃあやってやんよ!!」って、ドライバーに持ち替えた経験ないですか?
「男を見せたるわ!」「俺の生き様、見とけや!」なんて言い返して。
なんて軽い生き様なんでしょう。
「置きに行くの?」
この言葉の裏には、どんな心理が見え隠れしているのでしょうか。
(今日はコイツに負けたくない。このホールは狭くてトリッキーだし、ドライバーだとOBが出やすそうだ。俺ならOBを打ってしまうかも。 あそこにはバンカーもある。飛距離が足りなければバンカーにポロリだ。 あっ!コイツ、失敗しない番手を持っていやがる!それはダメだ。ドライバーを持て!OBを打て!)
要約しますと、(あなたにミスショットをさせたい)です。
ここであなたは敢えて彼の挑発にのることにして、「そうか、ならばドライバーにしよう。」と、クラブを持ち替えたとします。そして見事にプレッシャーに打ち勝ち、ドライバーでナイスショット!バンカーも悠々と越えていき、残っているのはアプローチで充分な距離でした。いやさすが!これこそ真のモテゴルファー。 でしょうか?
上手い人たち、みんな迷わず置きにいきます
たしかに、プレッシャーに打ち勝ったことは素晴らしいです。僕も見習いたい。見事成功したその一打を肴に、今夜は美味しいお酒が飲めるかもしれません。ただ、今日のラウンドが終わった後、あなた以外にそのティーショットのことを記憶している人はいません。なぜなら、別にそこでドライバーを使ったことをカッコ良いとは誰も思っていないからです。(見たか俺の生き様ぁぁあぁ!)という、間違った自己満足があなたの脳裏に焼き付いているのみです。
コースの状況に自分の調子、その他諸々を良く考えて選んだあなたのクラブ選択は、少なくとも「置きにいくの?」という挑発によって変更すべきものではありません。
なにより、「置きにいく」ことは、プレッシャーから逃げていることとは全く違うのです。
これは正直、プライベートの仲間内ゴルフだけをしている場合は、理解が難しい人もいるかもしれません。僕も、クラブに所属して競技に出るようになるまで、いや、競技に何度も出て、本当に上手い人のゴルフを見るまでは「置きにいく」ことは男らしくないことだと考えていました。バカ!俺のバカ!
シングルプレイヤー(※)ともなると、そんなシチュエーションならきっと半数くらいはドライバーを使わないでしょう。もちろんそれまでのスコアや対戦方式、ゴルフの調子や天候などにもよりますが、コースマネジメントを考えてリスクが少ない方を選択することができる人たちです。遊びで挑戦してみようなんて時以外は。
そして本当に上手な人たち、ゴルフを良く知っている人たちなら「置きにいくの?」なんてことは言わず、なんならドライバーを手にしたあなたに「ここはドライバーだとリスクが高いよ」と、真逆の言葉をかけるでしょう。競技ゴルフではルール違反なのでそんなことは言いませんが。
ハンディキャップ9以下の人。 5以下は「片手シングル」などとも言う。尊敬されるべき存在。
アドバイスについてのルール・・・「このホールは〇〇狙いだよ」「ここはアイアンで打つ方がいいよ」など、プライベートラウンドでは当たり前に行われる「アドバイス」ですが、競技ゴルフではご法度。良かれと思って言ったつもりが、2罰打という大きなペナルティとなってしまうので要注意です。同伴競技者にアドバイスを「与える」だけでなく、アドバイスを「求める」のもルール違反。パー3のティーショットなどでは「いま何番で打った?」とか、よく聞いてしまいがちですが、これもアドバイスを「求めた」ことになります。聞かれた側がその質問に答えてしまうと、これはアドバイスを「与えた」ことになり、双方とも2罰打になってしまいます。競技ゴルフでの「アドバイス」のルールは少し複雑ですが、自分で勉強すればすぐに理解できるのでやってみましょう。
挑発的「置きにいくの?」は、ゴルファーとして格好悪い言葉
つまりは「置きにいくの?」なんて言葉が出る人は、ゴルフをあまり理解していないか、あなたにミスをさせようと企む姑息な人。つまり、非モテゴルファーなのです。
そんな人の、そんな言葉に左右されていいんですか?モテゴルファーのあなたが。
自信のあるクラブで、自分のコースマネジメントにも自信を持って、胸を張ってボールを置きにいきましょう。
間違っても人に「置きにいくの?」なんて言わないように。カッコ悪いですからね。
あっ!思い出しました。
置きにいったクラブでミスショットをする
これが一番切ないですね。わかってはいるんですが。とにかく自信を持って振り抜きましょう。