ゴルフとは 競技ゴルフの ことである   詠み人・筆者

競技ゴルフをやる程までにゴルフにドップリ浸かるって、あんた達バカなんじゃないの?

僕は本気でそう思っていました。

ゴルフ場の会員権を買ってメンバーになってしばらく経ってもなお、競技ゴルファーのことをバカにしていました土下座します。

コンスタントに100を切れる程度の腕前があって、いくつになっても全力でクラブを振って、気心しれた友人たちとだけゴルフがやれたらいいや。その中で適当にベストスコアを更新していけたら充分だ。
そもそも競技ゴルフやってる人たちって、一緒にラウンドする友達少ないんじゃないの?
だから一人でも参加できる競技ゴルフやってるんでしょ?そこまでしてでもゴルフがやりたい人たちなんでしょ?
だいたいゴルフって、プロでもないのにそこまで真剣にやるもんじゃないでしょうが。
それよりなにより、競技ゴルフってなんなんだよ!?

今、僕は心の中で土下座を繰り返しながら過去の自分を戒めています。

競技ゴルファーになってみて思います。
断言します。
競技ゴルフこそが、ゴルフです。

競技ゴルフっていったい何のことなんでしょう?知れば単純、そちら側に足を踏み入れるのは簡単です。

よくよく考えてみたらゴルフって不思議なスポーツなんですよね。

野球だってバスケだって、その他のスポーツ何だって、プロもアマチュアもルールは同じ。
サッカーのスライディングやラグビーのタックル、剣道の突きのように「安全のためにこういうプレーはこの大会ではNGです」的なルールの変更はあっても、ゴルフほどアマチュアに適当なルールでやり散らかされてるスポーツってないと思うんです。

ライが悪けりゃ適当なところに置いて打てばいい
ボールをロストしたらその辺から打てばいい
OBになったら前から打てばいい
カップに入っていなくてもOKでいい・・・etc.etc.

いい加減にもほどがあるでしょ。
ルールはなんとなくしか知らなくとも、とりあえず打って身体動かしてそれでも勝ち負けはあって・・・そうか!これはアレです。温泉卓球と一緒です!

ちなみに競技ゴルフの壁って、知らない人から見たらめちゃくちゃ高い感じがしませんか?
僕が競技ゴルフに踏み込めなかった理由は以下でした。

・参加する為には「ハンディキャップ」ってのが必要らしい
・キミ、下手くそなのにどうしてこんなとこ来てるの?とか思われそう
・そのうえ、普段やってるゴルフにはない細かいルールがあるらしい
・「何番で打ったの?」って聞いたらペナルティになるらしい
・他にも聞いたり答えたりしたらペナルティになることが多いらしい
・それ以前に、知らない人とラウンドすること自体が信じられない

たしかにこれは、競技ゴルフを敬遠するのに充分な理由が揃っている気がします。
さらに、普段ボールを良いところに置き直したり、OKパットが当たり前になっている人たちにとっては、それをやってはいけないところも競技ゴルフを敬遠してしまう大きな理由になるでしょう。

・・・ところがこれらは、実際に競技ゴルフをやってみたら壁でもなんでもない、実に簡単な話だったのです。

そもそも競技ゴルフってどこで参加できるのか

ネットで検索してみてください。そこら中でやっています。
上級者だけの大会ももちろんありますが、初級者向けの大会や男女ペア戦やチーム戦など、いろんな種類の大会が至るところで開催されています。
ゴルフ場のメンバーになっている場合には、そのゴルフ場が主催する競技会が毎週のようにあります。

参加するためのハンディキャップ

ネットで年会費2,640円払ってラウンド3回分のスコアカードを登録するだけで、JGA(日本ゴルフ協会)がオフィシャルハンディキャップを発行してくれます。
ゴルフ場の会員なら、スコアカード3〜5枚程度をそのゴルフ場に提出すればハンディキャップを決めてくれます。

キミ、下手くそなのにどうして競技ゴルフなんかやってるの?

なんてこと思われません。
全員もれなく下手くそだった時期があって、気持ちが痛いほどわかるからです。
そして全員、あなたがいつか自分より上手くなっちゃうかもと不安がってもいます。バカにしたことがそのままブーメランとなって返ってくるほど恥ずかしいことはありません。

いつもやってるゴルフにはない細かいルールがある

と、思いきや、実際に覚える必要があるのはカート道やペナルティエリアに入った場合などの「救済の措置」だけです。とはいえ、パターンはほとんど決まっていますし、正直覚えていなかったとしても、正しい措置の仕方は競技中、誰に聞いても教えてくれます
でもまあ、ルールの勉強はしておきましょうよ。思ってるよりだいぶ簡単なので。

ちなみに、一緒にラウンドしている中の誰かはルールの解説マニアだったりします。そしてルールを質問することや教えることについてはペナルティではありません。
他に遊びのラウンドと違うのは、指定された人のスコアをちゃんと付ける(マーカー)こと、そしてラウンド終了後に確認(アテスト)があることくらいです。

「何番で打ったの?」や、他に聞いたり答えたりしたらダメなことって?

最初は、同伴者には、アドバイスになりそうだと思うことは全部「聞いても答えてもダメ」だと考えておけば間違いないです。
距離や風などは同伴者から教えてもらってもアドバイスにはならないのですが、どれがアウトでどれがセーフかなんて気にしていなくてもそのうち自然に覚えます
コースマネジメントやパッティングラインなど、キャディーにアドバイスを求めるのはOKなので、聞きたいことは全てキャディーに聞いておけば問題ありません

僕は最初、相手にペナルティを与えるためにわざとアドバイスを引き出すような会話をしてくるような姑息な人がいるんだと思っていました。
「あ、引っかかった〜!はい2ペナ!」みたいな。そんな奴どこにもいません。

知らない人とラウンドすること

競技ゴルフは試合なので、最初は単なる対戦相手だと思っておけば気が楽です。
サッカーや野球だって、初試合の相手チームに知り合いなんてほとんどいませんから。
そうは言っても他のスポーツと違って、真剣勝負でも結構みんな気さくにお話ししてくれますよ。
そしてラウンドがきっかけで友達になることも多々あります。

競技ゴルフにのめり込んでいる人の中には、ほとんど他の人と会話をせずゴルフだけに集中する人もいることはいます。とはいえ、チームメイトでもなんでもないので全く気にする必要ありません


結果、話は本当に単純。
競技ゴルフは公式ルールに沿ってゴルフをするだけつまりそういうことです。
温泉卓球も楽しいですが、ちゃんとしたルールで試合をやってみませんか。ってことですね。

競技ゴルフの魅力を熱く語りたい。語り合いたい。

それではなぜ、僕が競技ゴルフをこんなにオススメするのか。
理由は沢山ありますが、その中でも極めて素晴らしいことを。

まず、自分が上手くなったかどうかのわかりやすい指標「ハンディキャップ」があることです。

競技会で良いスコアが出たり上位に入賞したりすると、規定に沿ってハンディキャップが減っていきます。ハンディキャップの数字は実力の証
これを減らそうとみんな頑張っているのが、日々の練習、ラウンドでの実践です。
わかりやすい目標があるからこそ、そこに向かって努力できる。これはマラソンランナーの記録みたいなもんなんですが、マラソンと決定的に違うのは年齢を重ねても記録が伸ばせるところ。
道具を変えたりテクニックを磨いたりして、歳をとっても自己記録にチャレンジできます。
70歳を超えてから更にハンディキャップが減ったり、ベストスコアを更新したなんて話だっていくらでもあるんです。
プロのように上手な人と一緒にラウンドすることも多いので勉強にもなって、仲間内で楽しいだけのラウンドをしているより、ゴルフの腕前は格段に早く上がっていきます

それから、誰にでも勝利のチャンスがあるところ。

競技ゴルファーじゃなくても、何かのゴルフコンペ優勝したことがある人も多いでしょう。
でもそれって、「ダブルペリア方式」じゃなかったですか?はい、運が良かっただけですね。

ダブルペリア方式・・・当日のラウンドだけを使って算出する一時的なハンディキャップの計算方法。ハンディキャップの計算に影響するホールが誰もわからない(隠しホール)ことから、運の要素が大きい。

競技ゴルフの場合、それぞれが現在の自分のハンディキャップを持って試合に挑みます
ハンディキャップは簡単な話、その人がパープレーからいくつ余計に叩くのかということで決められているので、出場者全員、同じ実力の者同士で試合をしているのと変わりません。
つまり、その中で勝ちを目指すということは、「誰かに勝つ」ということではなく「昨日の自分に勝つ」ということなんです。

努力して上達すれば上達した分、優勝入賞という形でしっかり成果が出る。
さらにハンディキャップが減って、また新しい目標をクリアする中で勝ちを目指して頑張れる
こんなの、他の競技ではなかなか味わえないでしょう?
学生時代の部活動だって、優勝した経験がある人ってそう多くはないはずです。それが、努力さえすればいくつになっても一等賞が獲れるんですよ!熱い!
これこそ競技ゴルフです。
※競技ゴルフにもダブルペリア方式の試合はあります。ハンディがない、真の実力者を決める試合ももちろんあります。

そんなゴルフに必死になっている人たちが集まる場所ですから、話が合う人、仲良くなれる人がいない訳がありません。
良い友人ができるのも、競技ゴルフを勧める理由の一つです。
最初は一人で飛び込むことになっても、何も心配することはありません。

競技ゴルフを始めること、自信を持ってオススメします。

正直なところ、今では仕事のゴルフや競技ゴルフをしていない仲間たちとのゴルフはタルくて仕方ないんです。いつでも本物のゴルフがしたくって。本気でゴルフの会話がしたくって。

タルいラウンドだろうとなんだろうと、常に楽しく気持ちよくプレーするのが愛されゴルファーですから、もちろんそんなゴルフをやってますけどね。

それでもやっぱり、みんな競技ゴルフ始めてくれないかなあ?

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