自分でバンカーを直すのは当然ですが
バンカー、得意ですか?
僕はめちゃくちゃ苦手です。
最近になってようやく、「勇気を持ってボールの手前をダフる」ことができるようになってきました。
みんながみんなそうやって教えてくれるので、頭では理解していても、どうしても本番になるとボールを直接叩いてしまっていたんです。打ち方よりもメンタル面が大きいような気がします。
ああ、本当に難しい・・・。
さて、そのバンカーから見事に・・・なのか、散々叩いてどうにかしてなんとか・・・なのか、とにかく脱出できた後はマナーとして、レーキでバンカーを直して出ていかなくてはいけません。「来た時よりも美しく」、後片付けの基本です。
セルフプレーの時は、ほとんどの人が自分で直しているとは思うんです。暑さや疲れでボーッとして忘れてしまいそうな場合でも、同伴者が気づいてくれてたりしますし。ま、バンカーを綺麗に直して出ていくのはモテゴルファーとしては最低限のこと。通りがかったバンカーが直されていなかったら、自分が打っていなくとも綺麗に戻してやりましょう。これは色々と考える必要ありません。セルフプレーの場合は。
セルフプレーとキャディー付きでは考え方が違う
考えたいのはキャディー付き。
また、あなたがそのゴルフクラブのメンバーなのか、そうではないのかでも変わってきます。説明しましょう。
あなたがバンカーから出した後、普通以上のキャディーさんならきっと「バンカーはそのままにしておいてください。(わたしが直すので)」と声をかけてくれるはずです。愛されゴルファーのあなたは、当然その言葉を鵜呑みにはしないでしょう。「大丈夫、自分で直すよ!」と返して、丁寧にバンカーを戻してきますね。当たり前です。自分で汚したものは自分で始末する。犬の散歩と一緒です。
もちろん、他の人たちが既にグリーンオンしていて、みんなであなたを待っている場合。この場合、あなたはキャディーさんに「ありがとう!お願いします!」と、ご厚意に甘えてバンカーをそのままに次のプレーへと急ぐでしょう。これも当然のことです。みんなやってます。カッコつけることだけに必死でカッコ悪い人以外は。
ただ、愛されるゴルファーになるには、もっともっと考えなくてはいけないのです。
その日、あなたはどんなメンバーと一緒にラウンドしているでしょう?いつもの仲間ですか?初対面の人も一緒ですか?
いつものお仲間ならもちろん、初対面の人でも、一緒に2つ3つホールを終えている頃には、誰がグリーンでキャディーにラインを教えてもらいたい人かがわかってきていると思います。
その人、どんな人でしょう? 感じいい人です? 空気を読める人ですか?
キャディーの中には、残りの距離を積極的に教えてあげたり、ラインを細かく読んであげたりと、人のお世話をすることが生きがいみたいな方も、いるにはいます。
ま、ただそういう人は結構な確率でですね、こちらが聞いてもいないのにラインを教えてきたり、狙い所やパットの強さまで指示してくるもんだから、逆にお節介だと思える残念な人だったりしますが。
もしあなたたちに付いてくれているキャディーがそんなタイプではない場合、あなたは考えなくてはいけません。
(このキャディーさん、グリーンでラインを聞かれることをどう思っているんだろう?)
もちろんキャディーさんたちも仕事ですから、ラインを聞かれるのは当然だと思ってはいます。そして、担当しているグループによっては、聞かれることに喜びを感じてくれてもいるでしょう。自分がラインを読んで伝えた通りに打ってくれて、「キャディーさんのおかげで入ったよ!」なんて言われたら、それはキャディー冥利に尽きるってもんですから。好きになっちゃうかもしれません。勝手な想像ですが。
ただ、問題なのは(もう私にラインを聞かないで欲しい)って思われている場合です。
例えば、迷惑なプレーヤーがグループの中にいたり、パットが外れたのをキャディーのせいにする人がいたりする場合です。これは、「教えてくれたラインと違うじゃん」とは言わなくとも、ラインを聞いて打ったくせに外して険しい表情で黙ったまま、どう思っているのかわからない人など、とにかくキャディーを不安にさせることが含まれます。
また、まるで自分の意思が溶けてしまったかのように、キャディーさんに細かく細かく狙いどころや強さを聞いて、そのうえ外したあとの返しのラインまで改めて1から質問してくる人も、結構嫌がられている可能性がありますね。ああ面倒くせえ。
グループが良い人ばかりでも、その日たまたまキャディーさんのライン読みの調子が悪かったりした時も同様です。スライスかフックかを間違えた時などは結果が明らかにわかるので、キャディーさん自身でも (あれ?今日おかしい・・・) と、段々自信がなくなってきてしまいます。そこに敏感に気づいて、「難しいグリーンだなあ、キャディーさん、今日は僕らとライン読み勝負しよう!」なんて素晴らしい声をかけられる超モテプレイヤーがいたら話は変わってくるのですが(あなたはここを目指しましょう)まあとにかく、キャディーがグリーンでラインを聞いて欲しくない時も往々にしてあるのです。
さて、バンカーの話です。
印象の良いあなたがバンカーを打った後、キャディーが「〇〇さん、そのままにしておいてください」と言いました。
あなたは、当たり前のように「大丈夫!自分で直すよ!」とバンカー直しを始めてしまって良いのでしょうか?
もしかしたらキャディーさんのその言葉は、
(バンカーを直していればグリーンでラインを聞かれなくて済むので、どうか私をここに居させてください) という、あなたへのお願いかもしれないのです。
キャディーさんに「バンカーはそのままで」と言われた時は、その言葉の裏も読み解いて行動を決めましょう。
当てつけのように思われませんように🙏
ちなみに、キャディー付きコースで自分と関係のないバンカーを直すのも、セルフプレーとはちょっと違います。
あなたがその辺のバンカーを積極的に直しているのを見た普通以上のキャディーは、(ああ、あれは自分がやらなくては・・・)と思うでしょう。結果、余計な仕事を増やすことになります。
さらにあなたがメンバーではないコースでそれをするとどうなるか・・・? もちろん時と場合によりますが。同伴しているそのゴルフ場のメンバーが(なんだかウチのコースは風紀が悪いって言われてる気がするな・・・)って思わないように、ほどほどにちょうど良いバンカー直しを心がけましょう。
ついでですが、愛されゴルファーの上の上をいくキャディーも沢山います・・・ラインを間違えようがどれだけ悪態を突かれようが気にもしない、マスター室に届くご本人へのクレームも全く気に留めない、そしてあなたの人がいいことに付け込んで、毎回 「あ、バンカー、ありがとうね」 って、とにかく仕事をせずに楽をしようとしまくる粗悪キャディーです。当てつけのように「普通以上のキャディー」と表現していましたが、「普通より下のキャディー」の皆さんです。
僕らの天敵は、あの人たちです・・・。